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闇金(ヤミ金)とは何ですか?-闇金の実態と融資・取立ての手法


弁護士の櫻田です。

債務整理の相談を受けていると,闇金から借金をしてしまったという方が少なからずいらっしゃいます。

多くは,勤務先や自宅にまで厳しい督促が止まらない,借りた金額の何倍も返済しているのにまだ返済の請求をされているなど,理不尽な請求や取立てに悩んでいるというものです。また,中には,闇金と認識せずに,お金を借りてしまったという方もいらっしゃいます。

そこで,今回は,闇金の実態と融資・取立ての手法などについてご説明します。

闇金の実態


まず,闇金の実態はどのようなものでしょうか?

闇金組織は詐欺集団!?

闇金というと,暴力団などの集団が違法に融資をしているものというイメージを持たれる方がいらっしゃるかもしれません。

確かに,かつてはそのようなイメージに近い実態があったかもしれません。

しかし,少なくとも,現在の闇金は,必ずしも暴力団などの集団と直結しているというわけではありません。むしろ,オレオレ詐欺をするような詐欺集団が行っていることが多いでしょう。

私が闇金対応をする場合も,一昔前とは違って,その相手方が暴力団などの集団と思われることはほとんどありません。

闇金組織の所在地はない!携帯電話番号しか分からない!

詐欺集団という実態である以上,闇金を行う組織は,所在地を持ちません。

会社名や住所を伝えられることがあるかもしれませんが,大半は嘘の情報でしょう。

告げられるのは,携帯電話番号のみでしょう。しかも,その携帯電話番号もコロコロ変更されることが多いです。

ちなみに,その携帯電話番号も正式な経緯で取得したものではなく,それを調査しても,偽名や関係のない第三者のものであることが多く,そこから組織の実態を把握することは難しいでしょう。
また,ホームページがある場合も同様で,サーバーなどから実態を知ることは困難です。

このように,闇金集団とのやり取りは,携帯電話を通じてなされることが通常です。
なので,闇金は「090金融」と呼ばれることもあります。

闇金からの営業

闇金組織は,どのように,ターゲットを見つけて融資をしているのでしょうか?

闇金組織は,名簿業者から融資対象(ターゲット)をリスト化し,電話やダイレクトメールなどによる営業をかけます。

ターゲットは,
自己破産・個人再生などの官報
消費者金融などからの借入情報
悪徳業者の勧誘に申込みをした人の名簿
などから,お金に困っていると思われる人が選定されます。

もちろん,闇金であることは明かさずに営業をかけるので,ターゲットとされた人は,甘い言葉に誘われ,闇金であるとは知らずにお金を借りてしまうのです。

闇金の融資・取立ての手法


次に,闇金の融資の手法や,取立ての手法をご説明します。

闇金の融資の手法

闇金は,名簿業者などを通じて得たターゲットに対して,電話やダイレクトメールなどで甘い言葉で勧誘をします。
例えば,「審査なしですぐにお金を貸します」「お金があるときに返済してもらえれば大丈夫です」「今なら金利は優遇しますよ」などといって,融資を誘ってきます。

そして,こうした勧誘に乗って,安易にOKを出してしまうと,必ず,次のような情報を聞かれます。

運転免許証,保険証などに記載された個人情報(氏名,住所,生年月日など)
勤務先の情報(実際に電話をして在籍確認されることもあります)
融資をする際の振込先の口座情報
家族(両親,配偶者など)の連絡先・勤務先等の個人情報

闇金にいったん上記のような情報を抑えられてしまうと,もう手遅れです。

あとで闇金ではないかと疑っても,振込先の口座情報が知られてしまっている以上,お金が振り込まれて,融資は完了してしまいます。
その後は,いくら融資を拒否しても,お金を振り込んだのだから返済をしてくれと言われるだけです。
そして,振り込まれた金額をすぐに返還しようとしても,返還先の口座情報をすぐに教えてもらえず,しばらくした後に,違法に高利な利息を請求されることになります。
いわゆる「押し貸し」といった手法です。

融資が完了した後は,もう闇金の思い通りです。
いくら返済を拒否しようと思っても,闇金には,自分や家族の個人情報・勤務先の情報を抑えられています。自分の勤務先に連絡されると,仕事や地位に影響が出るおそれがあります。また,家族に連絡され,家庭の平穏が脅かされてしまうかもしれません
仕方なく返済をしても,さらに利息を請求されて,完済させてくれません
こうなると,もう抜け出せない泥沼です。

闇金の取立ての手法

闇金の目的は,違法に高利な利息を請求し続け,可能な限りお金を回収することにあります。簡単には完済させてくれません。
取立ての手法は,組織によって様々ですが,例えば,次のような手法が考えられます。

・脅迫,恐喝するような威圧的な言動や態度を取る。
・借りたものは当然返すべきとの義務感を煽る。
・他から借金をする方法を示してお金を借りさせる。
・親身にアドバイスをして優先的に返済するよう説得する。
・勤務先の上司や家族に肩代わりをしてもらうよう勧める。
・返済しないとどのような事態になるか恐怖させる。

個人の携帯電話だけではなく,自宅の固定電話や勤務先にも電話連絡をしてきます
また,最近あまり見かけませんが,自宅や勤務先に実際の訪問してくることもあります

このように,闇金は,あの手この手を使って取立てをしてきます。
こうなっては,お金を搾取されて経済的に困窮するばかりか,精神的にもボロボロの状態になってしまうでしょう。

闇金かどうかの見分け方


以上のように,闇金から融資を受けると,抜け出せない泥沼に陥ってしまうので,甘い勧誘に乗ってはいけません。

確かに,お金に困っている状態では,闇金かどうかの判断もできないこともあるかもしれません。
しかし,冷静になると,闇金かどうか見分けるのは意外に簡単なものです。

以下の項目に該当すれば,闇金である可能性が高いので,こうした業者から融資を受けることはやめましょう。
また,こうした業者から融資を受けてしまっている方は,すぐに弁護士に相談しましょう。

・連絡先として携帯電話番号しか記載されていない(住所が分からない)。
・貸金業者の登録番号が記載されていない。
・審査や担保なしで融資をしてくれる。
・何の申込みもなく突然電話やダイレクトメールがきた。
・利息制限法の上限利率以上の利息が設定されている。
・電柱や公衆トイレなどに貼紙で広告をしている。
・有名な銀行や大手消費者金融と社名(屋号)が似ている。


以上,闇金の実態,その融資・取立ての手法についての解説でした。
闇金から融資を受けたが返済ができない場合や,闇金問題の解決方法については,別の記事で解説します。
大事なことは,闇金と疑われるところからはお金を借りないことです。どんなにお金に困っている場合でもダメです。
仮に,闇金と疑われるところからお金を借りてしまい,厳しい取立てを受けて困っている方は,すぐに当事務所にご相談ください。
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